【高松企業の未来戦略】DX・研究開発・脱炭素を実現する!高松市助成金・補助金「戦略的」活用ロードマップ
香川県高松市・丸亀市を中心に、給与計算・助成金申請を専門とする高島社会保険労務士事務所です。
現代の企業経営において、「変革」は待ったなしの課題です。
特に高松市の中小企業は、労働力不足への対応、生産性の向上、そして世界的な潮流である環境変化への適応(DX・GX)が急務となっています。これらの「未来への投資」は大きな資金を伴いますが、助成金・補助金は、この投資リスクを大幅に軽減するための「戦略的な資金源」です。
前回の記事では、賃上げや販路開拓など、比較的短期的な成果を出すための支援策を解説しました。本記事では、高松市内で「中長期的な競争優位性」を確立したいと考える経営者の皆様に向けて、以下の3つの重要テーマに絞り、具体的な助成金・補助金活用ロードマップを社労士の視点から提示します。
デジタル変革(DX)
労働生産性を根本から向上させる
研究開発(R&D)
新製品・新サービスを生み出し、高付加価値化を図る
グリーン変革(GX)
環境対応を通じて企業価値と競争力を高める
これらの変革を実現するプロセスこそ、補助金申請の成功を決定づける「労務環境の整備」と密接に結びついています。
変革を加速する資金源:高松市企業が狙うべき助成金・補助金の3大戦略テーマ
高松市の中小企業が持続的な成長を遂げるために、今、最も戦略的に資金を投じるべきは「変革」に関わる分野です。これには、国や県の大型制度だけでなく、高松市が後押しする独自の支援策も絡んできます。
1-1. 戦略テーマ1:デジタル変革(DX)戦略
労働力人口の減少が深刻な高松市において、DXは単なる効率化ではなく、事業継続のための必須戦略です。
| 課題 | DXを活用した解決策 | 主な支援制度(高松市が関連するものを含む) |
| 労働力不足 | 給与計算・労務管理のクラウド化、RPA導入による事務作業の自動化。 | 高松市中小企業等人材育成事業補助金(デジタル分野)、IT導入補助金(国) |
| 生産性向上 | AI、IoTを活用した生産ラインの最適化。 | ものづくり補助金(国・県)、高松市独自の企業向けIT導入支援(実施の有無を要確認) |
| 従業員の意識改革 | 経営層・従業員へのデジタルスキル習得機会の提供(リスキリング)。 | 高松市 中小企業等におけるデジタル人材育成支援事業(ITパスポート等の受験料補助) |
特に、DXは給与計算・労務管理のクラウド化から始まることが多く、当事務所の専門領域と強く連動しています。
1-2. 戦略テーマ2:研究開発・高付加価値化(R&D)戦略
高松の地場産業や伝統的なものづくり企業にとって、新製品・新技術の開発は市場競争力を高める唯一の方法です。
| 課題 | R&Dを活用した解決策 | 主な支援制度(高松市が関連するものを含む) |
| 新規事業創出 | 産学官連携、企業間連携による新製品・新サービスの共同開発。 | たかまつ企業間連携による研究開発支援補助金(高松市)、戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業・国) |
| 既存製品の高度化 | 既存技術に最新の素材やAIなどのテクノロジーを融合させた高付加価値化。 | ものづくり補助金(国・県) |
高松市は、「企業間連携(コンソーシアム)」による研究開発を独自の補助金で支援しており、地域全体の技術力向上を目指している点が特徴です。
1-3. 戦略テーマ3:グリーン変革(GX)戦略
地球温暖化対策は、もはや大企業だけの問題ではありません。サプライチェーン全体で環境配慮が求められる時代において、脱炭素経営(GX)は取引先の確保と企業イメージ向上に直結します。
| 課題 | GXを活用した解決策 | 主な支援制度(高松市が関連するものを含む) |
| CO2排出削減 | 省エネ設備の導入、再生可能エネルギーの導入、エネルギーマネジメントシステムの構築。 | 高松市 中小企業向けSBT認定等支援補助金(実施の有無を要確認)、事業再構築補助金(グリーン成長枠・国) |
| 環境認証取得 | 国際的な環境認証(例:SBT認定)の取得による企業価値向上。 | 高松市独自の環境認証取得支援補助金(実施の有無を要確認) |
GX戦略は、高松市が将来的に支援を強化していく可能性が高い分野であり、先行者利益を得るために今から準備すべき重要なテーマです。
【深掘り解説】高松市独自の「未来投資」支援策と成功のポイント
前章で触れた中で、特に高松市独自の支援策について、申請の成功に直結する深掘り解説を行います。
2-1. 高松市 中小企業等におけるデジタル人材育成支援事業
狙いと活用法
本事業は、高松市の中小企業がDXを推進するための第一歩として、従業員のデジタル基礎知識の習得を支援するものです。
対象となる資格の例
ITパスポート、その他業務に必要なデジタルスキル関連の資格。
補助対象経費
受験料、受講料の一部。
社労士の視点
「リスキリング(学び直し)」は、賃上げと並ぶ従業員のモチベーション向上策です。この補助金を活用し、スキルアップの機会を提供することで、従業員の定着率向上という労務的なメリットも享受できます。補助金申請と同時に、就業規則に「自己啓発支援制度」を明記するなど、労務体制の整備もセットで行うべきです。
2-2. たかまつ企業間連携による研究開発支援補助金
狙いと活用法
高松市が特に力を入れているのが、市内の企業同士(コンソーシアム)による新製品・新サービスの創出です。単独企業での研究開発が難しい中小企業にとって、技術力やノウハウを相互に補完し合う絶好の機会を提供します。
補助上限額
最大300万円(補助率2/3)と、市独自の補助金としては高額です。
成功のポイント
コンソーシアムの明確な役割分担
連携する企業間で、誰が主体となり、誰が技術提供や市場調査を担うのか、契約書や協定書で明確に定めることが必須です。
商品化までのロードマップ
「交付申請日から概ね3年以内に商品化を目指すもの」という要件があるため、実現性の高い具体的な事業化計画が必要です。
社労士の視点
企業間連携によるR&Dでは、「秘密保持契約(NDA)」の締結や、開発によって生じた「知的財産権(特許など)の帰属」に関する明確な取り決めが必要です。これらの契約不備は、将来的なトラブルや補助金の返還リスクにつながるため、専門家による法務・労務的なチェックが極めて重要です。
2-3. 中小企業向けSBT認定等支援補助金(高松市)
狙いと活用法
SBT(Science Based Targets:科学的根拠に基づく排出削減目標)認定は、企業の脱炭素への取り組みを国際的に証明するものです。高松市独自の支援(実施の有無は年度により変動)があれば、費用負担が大きい認定取得を大幅に軽減できます。
活用メリット
大手企業からの取引条件として環境配慮が必須となる中、SBT認定は高松企業がサプライチェーンに残るためのパスポートとなり得ます。
成功のポイント
認定取得には、CO2排出量算定、目標設定、そしてそれを達成するための設備投資(省エネ機器、再エネ導入など)がセットになります。この設備投資には、国の事業再構築補助金(グリーン成長枠)や、省エネ補助金などを活用する「補助金の多段階活用戦略」が不可欠です。
「戦略的活用」を成功させるための労務管理の連動性
助成金・補助金申請は、資金調達の手段であると同時に、企業経営の姿勢を問われる「経営監査」のような側面を持ちます。特に、未来投資型の補助金は、中長期的な視点での労務管理の適正さが問われます。
3-1. DX投資と「労働時間の管理」の連動
DX(例:RPA、クラウドシステムの導入)の目的は、生産性の向上です。生産性が向上した結果、「労働時間がどう変化したか」を行政は注視します。
リスク
DXによって業務が効率化されたにも関わらず、残業時間が変わらない、あるいは増加している場合、「DXの効果なし」と判断されるだけでなく、長時間労働が常態化している労務リスクを疑われます。
社労士の役割
DX投資の計画と並行して、フレックスタイム制や裁量労働制(専門性の高いR&D部門など)の導入、年次有給休暇の計画的付与など、「時間当たりの付加価値」を高めるための労務制度設計を行うことが必須です。
3-2. R&D投資と「人事評価・賃金制度」の連動
研究開発(R&D)は、従業員の高度な知識やスキルが成果に直結します。
課題
R&Dに携わる専門人材の評価が、従来の「売上」や「勤務時間」のみに基づいている場合、優秀な人材のモチベーションは低下し、最悪の場合、流出してしまいます。
社労士の役割
R&D部門では、「知財の創出」「技術的な貢献度」などを評価項目に盛り込んだ「専門職向けの人事評価制度」を構築し、その結果を賞与や昇給に反映させる賃金制度の改定が必要です。これにより、賃金引上げ奨励金などの他の助成金にも有利に働く、持続可能な賃金制度が確立できます。
3-3. GX投資と「就業規則」の連動
GX(脱炭素経営)は、全社的な意識改革を伴います。
連動の必要性
省エネや環境配慮の行動を社内に定着させるためには、就業規則や倫理規定に「環境配慮の義務」を盛り込むなど、ルール化が有効です。
社労士の役割
企業が掲げるGX目標に基づき、「ペーパーレス化の徹底」「リモートワーク推進による通勤時のCO2削減」など、具体的な行動を促すための社内規定を整備し、変革を組織全体に浸透させます。
まとめ:高松企業の「未来投資」は、高島社会保険労務士事務所へ
高松市の中小企業が今後数年で大きな飛躍を遂げるためには、単なる「守り」の経営ではなく、DX、R&D、GXという「未来への戦略的投資」が不可欠です。そして、これらの未来投資を支える助成金・補助金を確実に獲得し、その効果を最大化するためには、資金調達の計画と「労務管理・人事制度の適正化」を同時に進める必要があります。
当事務所は、高松市に特化した社会保険労務士として、資金調達戦略の立案: 高松市独自の支援策、国・県の大型補助金を組み合わせた多角的な活用プランの提案。
労務基盤の強化
未来投資に必要な「人事評価制度」「賃金制度」「就業規則」の戦略的な構築・改定。
申請代行と事務サポート
複雑な申請手続き、実績報告、契約書作成(NDA、知財権契約など)の一貫サポート。
これらをワンストップで提供し、貴社の「未来への変革」を強力にサポートいたします。
高松市で事業を営む経営者の皆様、「DX、R&D、GXの投資を進めたいが、どこから手を付けて良いか分からない」、「戦略的に補助金を活用し、中長期的な成長の礎を築きたい」とお考えでしたら、ぜひ一度、当事務所の無料相談をご利用ください。
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